永田收写真展『誰もいない展覧会 ~猫の眼~』その4 最終回
猫の眼 その4
どこに猫がいるでしょう? その①
阪急淡路駅近くのトタン屋根の上にいた猫。
どこに猫がいるでしょう? その②
よく見ると2匹。
どこに猫がいるでしょう? その③
大阪・西成にて。洗濯物のワンピースの奥に。
どこに猫がいるでしょう? その④
実は拡大した写真の猫以外にもう一匹いますが、見つかりましたか??
神戸市兵庫区、稲荷市場。
かつてあった魚屋の裏手にて撮影。路地裏風景が残っていた場所で個人的記録のため、足繁く通った場所である。
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展示の最後に
永田收さんのおはなしと今後の活動のこと
「町とともに猫を楽しんできました。
時に猫を被写体としながらも
これから残っているか分からない風景、下町を同時に記録し続けています。
自宅待機、外出自粛をせざるを得ない状況の中で
今回の<エアーギャラリー>とでもいうのか、
臨時休業中の古書店内で「誰もいない展覧会」を開催することにしましたが、
直接、写真を観ていただくことができない、
インターネットを通じてご高覧いただくということは
細やかな表現を伝えるという部分では本来難しいことだと思っています。
ただ、観てくださる方がより想像力を働かせ、
また直接観る以上に作品そのものや、その表現方法についてより知りたいという興味を持っていただけるならば、決してマイナス面ばかりでもないと信じています。
今回の展示はある意味「幻」の写真展でもあります。
現代美術のテーマとしてしばしば「空間」と「時間」というものが挙げられますが、
誰もいない空間で展示を行うことで、いつもと違う空気が流れ、
さらにそれをネットで公開することによって、
新しいコミュニケーションが生まれることに期待しています。
2020年4月18日 永田收
永田さんは1953年生まれ。
写真を勉強された後、1976年から足かけ8年世界を放浪されました。
きっかけは当時、愛読者の多かったという小田実『何でも見てやろう』や、冒険家、上温湯隆の著作なども後押しになったといいます。
タイ、マレーシア、インド、パキスタン、アフガニスタン、トルコ、エジプト、スーダン、ケニア、ルワンダ、ザイール、ナイジェリアなどアジアからアフリカを巡り、
その後ヨーロッパ各国で滞在。アメリカのNYとメキシコの山間部で長期滞在した後、帰国。
変容していく日本の町、特に下町を記録をし始めました。
主宰するミニコミ誌『SANPO・下町通信』も現在43号まで出ています。
今後の活動について、
60歳を過ぎてから体調面を含め、予期せぬことが起こっていますが、
日々を頑張っていきたい。一枚でも多くの写真を撮っていきたい。
永田收(ながた・おさむ)
1953年 岡山県生まれ、神戸市在住。
写真家。
変わりゆく都市、下町をテーマに撮影を続け、
ミニコミ誌『SANPO・下町通信』を主宰している。
Facebook:OsamuNagata
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永田收さん発行の『SANPO・下町通信』(現在1号~43号+別冊など)は花森書林内でも取り扱いしています。一部250円より。
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