椿﨑和生・人形展、はじまりました
9/17(木)より、椿﨑和生・人形展を花森書林にて開催しています。
DMデザインにも起用された「へそくり女」と「助平男」、この2体の作品とタイトルだけでも圧倒的な存在感を放っていますが、実際の展示スペースに所狭しと並べられた椿﨑人形は、とにかくどれもこれも面白いのです。
今回の展示品はご購入後即日にお持ち帰りいただいていますので、現時点ですでに展示からなくなっているものも多数あります。
記録の意味も兼ねて、今回も少し作品を紹介していきたいと思います。
『眼の前に、作った人形の数々がならんである。人の形のありようは様々である。
「私作」であるといった形式がとぼしく思える。借り物の形ばっかりで、自分のしっかりとした形があるのだろうか。しっかりしていない自分にしっかりを求める。
何かを借りて、何かに出会って、何かの思い付きの連続の中で手と感覚が絡み合って形が出来上がる。
出来上がった形よりも、その形になる中に私はいる。出来上がった作品=形よりも、作っている自体が作品である。と思う。(2020年9月19日 椿﨑和生の言葉より)』
椿﨑さんの作品はどれもこれも廃材で作られています。ただ、そこを意識して作っているというよりは、たまたまそれがそこにあったから、まだ使えるなぁ、これ使ったら楽しいだろうなぁというような自然な流れを感じるのです。椿﨑作品は作る側、見る側に遊ぶポイントみたいなものも共有できるのも魅力的で、また見る人に自分自身の原点を認識させる。
人形作られたのはなぜですか?の問いに対し、「なんやろうねぇ、人、やってるからかなぁ」という答えも椿﨑さんならでは。
「作品に意味を持たそうとしても、それは本人がそうだと決めているだけで、そうでないものにも意味、無意味はもちろんあるのだから、それを考えずに作ってきた。
受け取る側がどう捉えてもそれも自由です。
過去の作品に対しても、この時の自分はこんなん作ってたんやなぁ。今は作られへんなぁ(笑)とか思うくらいで、多少気に入っているという思いはあっても執着心はありません。
今は仕事をしている時だから大事(な時間)だとか、雑用しているときはどうだとか、勝手に区分しているだけで、本来どの時間も等しい。
ただ、せっかくだから(作品づくりも、人生も)しらけてはいきたくないなと思うだけなんです。」
雑談の中で交わした、「命を道具にしたらいかん、命は目的やないんやから」という言葉も印象的でした。
展示は2020年9月28日(月)まで。(火・水定休)
(作品は販売しており、即日お持ち帰りいただけます。)
『椿﨑和生・人形展』
2020年9月17日(木)~9月28日(月)
13:00~19:00
花森書林
650-0022
神戸市中央区元町通3-16-4
078-333-4720
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