<『ノロウェイの黒牛』取り扱いはじめました> さとうゆうすけさんインタビュー ~後編~

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2019年3月にBL出版より発行された『ノロウェイの黒牛』、

絵をご担当されたさとうゆうすけさんへのインタビュー特集。後編になります。

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⚪︎1冊の造本としてどんなふうに感じられていますか。

反射を抑え少しざらついた紙の質感が、昔話の落ち着いた雰囲気にとても合っていると思います。また、タイトルや帯、見返しなどの色合いも物語のしっとりとした雰囲気を盛り上げています。
飾り罫は、表紙や見返しのイバラ模様やイギリスの古代ケルト紋様を意識して描きました。デザイナーさんによってクラシックな雰囲気に仕上げてもらえました。
チェコの絵本が好きで、あんな絵本を再現したいと思っていました。造本の力で憧れのクラシック絵本に近づいたのではないかと思います。

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⚪︎絵本の制作を通して、最初に物語を読んだときの印象と、なにか変わったところはありますか。

最初に物語を読んだときは、そのストーリーの展開や幻想的な場面に目を奪われました。 けれど、制作を続ける中、様々な話し合いから、物語の中に込められた文化的な背景も強く意識するようになりました。
ノロウェイの黒牛はなぜ口にするのも憚られる恐ろしい怪物なのか、ガラスの丘とは何なのか、なぜ娘は黒牛の王子と結ばれるのにこのような試練をくぐらなければならなかったのか。
昔話には忘れられた歴史が、その奥深くに脈々と受け継がれているのではないかと思います。物語を読み終わった後、なかがわさんの後書きから歴史的な想像を膨らませるのもまた、この物語の楽しみではないかと思います。

 

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⚪︎完成したこの絵本に対する想いを教えてください。

およそ3年の歳月をかけて完成させることができた絵本です。もっとよくできなかっただろうかという思いもありますが、全力でひとつひとつの場面を描き上げました。
そこに文章、デザイン、編集、出版社、印刷所といった方々の協力を得て、この絵本を完成させることができました。隅々までみんなのアイディアが詰まっています。
細かなところまで深読みして、子供から大人までそれぞれの楽しみ方で何度でも読んでほしいと思っています。

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〇余談ですが… さとうさんの好きな時間いつでしょう。

どんな時間も好きですが、絵を描くことに関しては、夜が好きですね。静かで時間の変化を感じさせなくて集中できます。
ヨーロッパの昔話は暗く長い冬の夜に語り継がれてきたのではないかと想像しています。そんなところが自分の絵に合っているのかもしれないと思っています。

 

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⚪︎どんなふうに気分転換をされていますか。

絵を描くのに行き詰まるとワイヤー作品を作ります。できるだけシンプルに立体的にと考えていると頭の体操になるのかもしれません。
散歩も好きです。流れる雲や木や田んぼの葉を揺らす風、山の木々の間から立ち昇る霧は、想像力を掻き立て、絵本のどこかに使えないかと刺激になります。

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⚪︎絵本の中にも動物が登場していますが、好きな動物は?

猫を飼っているので、猫が好きです。飼い猫を絵本の中にも登場させてしまいました。探してみてください。犬やウサギも飼っていたので好きですね。
牛については日本人的な感覚なのか、黒牛と聞くと黒毛和牛を想像してしまいます。
今回の絵本制作にあたって、どうしたら主人公になるような、かっこいい黒牛を描くことができるかはひとつのポイントでした。
絵本に登場する黒牛の主なモデルは、ハイランドキャトルという現在もスコットランドで飼育されている毛がモサモサの角の長い牛です。
そこに、ヨーロッパバイソンなどの他の数種の牛の要素を掛け合わせて、今は絶滅した牛の祖先を自分なりに再現してみました。

 

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さとう ゆうすけ(プロフィール)

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幼少期より絵が好きで、2006年より雑誌MOEへの投稿をはじめ、
2008年に初個展を開催。以後、名古屋、神戸、岐阜、東京、京
都等で個展やグループ展への作品制作を続け、繊細で美しい画風
が注目を集める。昔話やアンデルセン童話などをモチーフに作品
制作をしたり、木彫、針金、陶器などの立体作品も手掛けている。
本書は絵本デビュー作となる。

 

ノロウェイの黒牛』なかがわちひろ(文)さとうゆうすけ(絵)

BL出版 1600円+税

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むすめと呪われた黒牛の恋
イギリス・スコットランドに伝わる
切なくも美しいむかしばなし
身の毛もよだつ怪物とされる黒牛と結婚してもいいというむすめ。黒牛はむすめを背にのせ、果てしない旅に出ます。くらい森をぬけ、さびしい荒れ野をこえ、そしてその途中、黒牛にかかった呪いを知ったむすめは…


***花森書林 絵本購入特典***

花森書林で絵本をご購入いただきました方には特典として、
過去の展示DMとさとうさんのサインイラストカードをお渡しさせていただいています。
すでに当店でご購入いただいた方にも追って必ずお渡しいたしますのでご安心くださいませ。

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***花森書林 さとうゆうすけさん個展***

2019年11月21日~12月9日、
花森書林展示スペースにてさとうゆうすけさんの個展を開催いたします。
ノロウェイの黒牛』の原画展示も行います。是非ご高覧くださいませ。

 

 

花森書林(はなもり・しょりん)
650-0022
神戸市中央区元町通3-16-4
078-333-4720
hanamoribooks@hotmail.com
https://hanamorishorin.com/
 

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